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夜の歓楽街で何かしら営業を始めようとすると、まぁ大体「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、いわゆる「風営法」が絡んできます。

ですので風営法で定められている「許可」「届出」を受けないとその営業は「無許可営業」「無届営業」になってしまうので摘発の対象となります。

そこで、このような許認可申請を代わりにやってくれるのは行政書士ですが、一体何をやってくれるのか?依頼するメリットはあるのか?ということを詳しく説明していきたいと思います。

そもそも自分でできるものなのか?

できることならお金をかけずに自分でやりたい、というのは当然のことです。そこで自分でできるか?と聞かれれば、できないことはないという言い方しかできないのです。

「できなことはない」というのは、風営法などをしっかり自分で調べることができればできる、という意味になります。

許可申請に必要な法令と条例
  • 風営法
  • 都市計画法
  • 風営法施行令
  • 風営法施行規則
  • 風営法に基づく許可申請書の添付書類に関する内閣府令
  • 風営法施行条例
  • 風営法施行条例施行規則
  • 風営法解釈運用基準

また、初めて風俗営業許可申請をする際に壁となるのは、法律知識のほか警察署の申請手続きのルールです

「いや、受付窓口まで行って警察に聞けばその場で教えてくれるのでは?」と思っていたら大きな間違いです

そもそも風俗営業許可の申請受付けは所轄警察署の「生活安全課」なのです。事前に連絡し、当日に総合受付窓口で立ち入り許可証を受け取り、そこまでしてやっと生活安全課の風営許可担当官に対応してもらうことができます。

申請手続きに不備があれば訂正や不足書類の再提出などを何度も何度も繰り返すことになるのです。途中で諦めない気力根性も場合によっては必要になってきます。

結論

許可申請に必要な法令をしっかり調べることができ、なおかつ気力と根性と時間があれば自分で申請することができる。

行政書士なら代理することができる

自分で調べるとかめんどくさいしムリと思ったなら代わりにやってもらいましょう

では誰が代わりにやってくれるのかというと、それは行政書士です。

行政書士はその名のとおり行政に関する手続きのプロなので、あなたに代わって書類作成や許認可申請をすることができます。

風俗営業許可の代理申請では以下の業務すべて代理して行います。また、風営法の基準に適合しているかどうかの法的判断やアドバイスなども行います。

風営許可で代理する業務
  1. どのような許可や届出が必要なのか判断
  2. 風俗営業が許容される地域かどうか調査
  3. 店舗の近くに保育所や有床診療所などの保護対象施設があるか調査
  4. 店舗内装が風営法の基準に適合しているかどうかの確認や対処法のアドバイス
  5. 店舗内の計測と図面類の作成
  6. 申請書類の作成と添付書類の収集
  7. 所轄警察署への事前相談予約と付き添い
  8. 許可申請の代理申請
  9. 警察による実地検査の立ち会い
  10. 許可証の受け取り

代理して許可申請の業務行う以上、申請は1回で受理されます。ただ、業務を代理して行ってもらうには行政書士に報酬を支払う必要があります

風営法を取り扱う行政書士によって報酬のバラつきがありますが、報酬は20万円前後が多いです。また、店舗の規模が大き場合や歓楽街から大きく外れた場所などに出店する場合などは報酬料金が上がったりもします。

では決して安くない報酬を支払ってまで行政書士に代理してもらうメリットはあるのでしょうか?ということを次項から考えてみましょう。

行政書士に代理してもらうメリット

まず、お店に関する情報を行政書士に伝えるだけで風俗営業許可証を確実に取得できるというのが最大のメリットだと言えなくもないですが、決して安くない報酬をいただいている以上、許可証を取得することは行政書士として当然だとも言えます。

では自分でやらない分、時間に余裕が生まれ、オープン後の売上アップのための営業活動や開業準備に専念できるというのはメリットになるでしょうか?これも行政書士が代理することによるオマケとも言えるのでメリットと言うには弱いし意味が違う気がしますね。

メリットという言葉の本来の意味は「長所」「取り柄」という意味のようです。風俗営業専門の行政書士ですと、「風俗営業専門」という部分が長所や取り柄となり得ないでしょうか?

具体的に申し上げますと、風営法の知識や警察の対応など、風俗営業専門行政書士が代理することによる「安心感」がお客様に対する最大のメリットだと思います。

行政書士は「建設業許可」「農地転用」など許認可業務にしてもそれぞれ専門分野を持つ行政書士は少なくありません。相続業務専門や国際業務専門という行政書士もいます。

ですので、そのような行政書士はそれぞれの専門分野で安心感を与えているのでしょうね。

結論

報酬を支払って依頼する場合は専門の行政書士に依頼して許可証と安心感を得ましょう

まとめ

風俗営業店のオープンには色々出費がかさみますので少しでも節約したいところですが、自身でできるかどうか冷静に判断しましょう。

許可というのは一般的に禁止されている事柄を特別に許してもらって営業することができるということなので、届出などに比べると手続きがかなり複雑になります。ですので何度も再申請などを繰り返しているとお金も時間もズルズルなくなってしまうことになりかねません。

手引を見て少しでも不安を感じたなら風俗営業許可専門の行政書士に相談することが大切です。

弊所は風俗営業許可専門も行政書士事務所ですので、風俗営業許可や風営法のことで気になることがあればお気軽にご相談ください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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